みなさんは、病気になったとき
どのように感じるでしょうか。
「急になった」
「いつのまにか」
「気づかないうちに」
そんなふうに思うことが多いのではないでしょうか。
けれど、身体はいつも静かに変化を続けています。
その中で働いているのが、恒常性という仕組みです。
揺らぎながらも、保とうとする力。
そのなかで私たちは、
健康と不調のあいだを行き来しています。
健康でもなく、病気でもない状態。
その逆もまた然り。
そして、その先がどちらへ向かうのかは、
日々の過ごし方に委ねられています。
とはいえ、
そんなことを日常的に意識することは、あまりありません。
だからこそ、あえて立ち止まってみる。
難しいことではなく、
もっと単純なところから。
まずは、休めているかどうか。
しっかり眠れているかどうか。
それだけでも十分です。
少し厳しいことを言えば、
身体は一度変化すると、完全に元には戻りません。
生卵が茹で卵に変わるように、
その変化は不可逆です。
けれどそれは、
悲観するための話ではありません。
変化の途中にこそ、
まだ調整できる余地があるということです。
ある研究者は言います。
「ショートスリーパーは存在しない」と。
短くても平気なのではなく、
慣れてしまっているだけだと。
それは、身体が強いからではなく、
感覚が鈍くなっている状態なのかもしれません。
私たちは、見えない変化を軽く見てしまいます。
はっきりとした症状が出てから、
ようやく気づく。
けれど実際には、
そのずっと前から変化は始まっています。
わずかな違和感。
言葉にできない疲れ。
なんとなくの重さ。
そういったものに、
どれだけ気づけるか。
「鍼灸は不透明だ」と言われることがあります。
確かに、目に見えるものではありません。
けれど、変化は起きています。
それを理解するには、
結果ではなく過程に目を向けること。
大きな変化ではなく、
小さな揺らぎに気づくこと。
身体は、常に何かを伝えています。
それに気づけるかどうか。
ただ、それだけのことなのかもしれません。
いま、あなたの身体は
どんな状態にあるでしょうか。

