じぶん時間を生きるという選択

渋谷にある SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS で、
一冊の本に出会いました。

『じぶん時間を生きる』

普段、本を選ぶときに明確な基準はありません。
ただ、その時に必要としている言葉に近いものを、自然と手に取っています。

この本を読んで、
これまでの臨床の中で感じていた違和感の正体が、
少し言葉になった気がしました。


鍼灸に携わって22年。

この22年で、社会は大きく変化しました。

東日本大震災
そして、COVID-19 によるパンデミック。

特にコロナ禍は、
人の「生き方」や「時間の捉え方」に
大きな影響を与えたように感じています。


英語には、変化を表す言葉が二つあります。

ひとつは「チェンジ」。
外的要因による変化です。

もうひとつは「トランジション」。
内面的な変化、価値観やアイデンティティの変化を指します。

コロナ禍によって起きたのは、
単なるチェンジではなく、
トランジションだったのではないでしょうか。

外側の変化によって、
内側が動かされた。


多くの人が、
仕事や人間関係、住む場所に違和感を持ち始めました。

それまでの
「こうあるべき」という価値観から離れ、
自分にとっての最適解を探し始めた。

他人の価値観に合わせる「アウトサイド・イン」から、
自分の内側を軸にする「インサイド・アウト」へ。

つまり、
「他人時間」から「じぶん時間」へ。


この変化は、
鍼灸院に訪れる人にも確実に現れています。

これまで私は、
目の前の症状や目的に対して施術を行ってきました。

けれど対話を重ねる中で、
どこか違和感が残ることが増えてきたのです。

その理由はシンプルでした。

主体が「自分」ではなかったからです。


「病気になったから治してほしい」

この言葉自体は自然なものです。

けれど、
そこに自分の関与がなければ、
本質的な変化は起きません。

どれだけ環境が整っても、
どれだけ技術があっても、
主体が外にある限り、結果は変わらない。


大前研一 はこう言っています。

人間が変わる方法は3つしかない。
時間配分を変えること。
住む場所を変えること。
付き合う人を変えること。

決意では変わらない。
行動を変えなければ意味がない。


これは、
そのまま健康にも当てはまります。

良い医者、良い治療院を探すことは、
一見すると前向きな行動のように見えます。

けれどそれは、
他人軸のままです。

東洋医学において重要なのは、
「誰が治すか」ではなく、
「どう生きるか」です。


実際にいただいた声の中に、
こういったものがありました。

「今は鍼ではなく運動が一番良いと言われた」

これは、
施術を提供することよりも、
その人にとって本当に必要なことを優先した結果です。


私の役割は、
その場の変化をつくることだけではありません。

本当に良くなるための道筋を示し、
再発しない状態をつくることです。

そのためには、
主体的な関わりが不可欠です。


だから私は、
これからの鍼灸院の形を変えていきます。

一回限りの施術を前提とした形から離れ、
より深く関わる形へ。

場所や方法も含めて、
再設計していく予定です。


今よりも良くなりたい人。
本来の自分に戻りたい人。

そのために行動できる人。

そういう方に対して、
私は全力で向き合います。

主体は、あなたです。

その前提があれば、
いくらでも支えることができます。

過去の記録と、いまの思考。

それぞれ別の場所に残しています。

note(記録)
Threads(思考)
Instagram

活動はFacebookに。

必要な時にのぞいてみてください。

目次