一般化の誤謬について|あなただけの答えを探す理由

最近、限られた方の記事やラジオから学ぶ機会が増えています。その中でも山口周さんの投稿は発見が多い。
そこで出てきた言葉が「一般化の誤謬」です。

統計学における初歩的な誤りの一つ。
限られた事例から、全体を決めつけてしまうこと。

このブログを読んでいて
「鍼灸師なのに鍼灸の話を書かないな」と思われた方もいるかもしれません。

なぜ書かないのか。

その理由が、今回のテーマです。

SNSを見ていると

・肩こりには〇〇
・あなたは虚証です
・女性は7の倍数で変化する
・血液型が〇型だからこう
・〇〇座だからこう

といった言葉が並びます。

しかし、本当にそうでしょうか。

東洋医学は経験医学です。
傾向はあります。

けれど、私たちは古代中国人ではありません。
生活様式も、身体の使い方も、食事も、環境も違います。

昔は農耕民族。
いまはスマートフォンとパソコン。
移動は馬や牛ではなく、車や自転車。

その違いを無視して
書物の一節だけを取り出し
「〇〇である」と断言することは
本当に正しいのでしょうか。

20年臨床をしていても、分からないことばかりです。

だから私は
「鍼灸は効きますか?」と聞かれると
「分かりません」と答えます。

なぜなら
あなたの情報をまだ十分に持っていないから。

だから初見では、たくさん話をします。

一般化の誤謬をしないために。
あなたを“症状”で括らないために。

多数が良いというものが、本当に良いのか。
皆が同じ髪型、同じ服装、同じ価値観。

安心はある。
けれど違和感を抱く人もいる。

私はその違和感を持つ人の場所でありたい。

1ベッド営業は効率が悪いと言われます。
でも、効率よりも丁寧さを選びたい。

心の寂しさを埋めるために誰かと繋がること。
孤独を愉しむために一人になること。

どちらも選べる場所。

治療院というより
社会との距離を調整する場所。

だから、曖昧でよいのです。

曖昧であることは
無責任ではなく
誠実であることだと、私は思っています。

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