息を意識する

呼吸を、
意識することはほとんどない。


気づけば、
勝手に続いている。


止めようと思っても、
完全に止めることはできない。


そんなものに、
普段は目を向けない。


健康も、
似ているのだと思う。


失ってはじめて、
気づく。


何が良くて、
何が崩れているのか。


意識しなければ、
見えないまま過ぎていく。


ワイングラスや
シャンパングラスは、
丁寧に扱う。


割れてしまうと、
わかっているから。


けれど、
人は割れないと思っている。


家族も、
友人も。


だから、
少し雑になる。


それは言葉だけでなく、
距離や、時間の使い方にも出てくる。


不思議なことに、
そうした扱い方は、
そのまま生き方になる。


気づかないまま、
全体に広がっていく。


「息」という字は、
自分の心と書く。


呼吸を整えることは、
自分を整えることに近いのかもしれない。


ほんの少し、
意識を向けるだけで、


変わるものがある。


それは大きな変化ではなく、
わずかな違いかもしれない。


けれど、
その違いは残る。


自分に対しても、
同じことが言える。


丁寧に扱っているか。


雑に扱っていないか。


それを確かめる時間は、
意外と少ない。


呼吸に意識を向けることは、
その入口のような気がしている。


あなたは、
自分をどのように扱っていますか。

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