人生100年と言われる時代において、
これまでの価値観のまま、100年を生きることはできるのでしょうか。
65歳で仕事を終え、100歳まで生きるとすれば、
残りの35年という時間は決して短くはありません。
その時間を、
不調を抱えながら過ごすのか、
健やかに過ごすのか。
その差は、とても大きいものだと思います。
では、どうすればよいのか。
『素問』巻頭「上古天真論」には、こう記されています。
「こだわらず、あっけらかんと無欲であれば、
生命のエネルギーは調和し、病はやってこない」
とてもシンプルな教えです。
けれど実際には、
飲みすぎ、働きすぎ、
欲のままに消耗し、
休息のリズムも乱れていく。
こうした生活の積み重ねが、
身体の不調として現れてきます。
つまり、
治療以前に、
生き方そのものが影響しているということです。
だからこそ本来は、
病気になる前の「予防」が重要になります。
ただ現代では、
不調が出てから対処することが当たり前になっています。
生活は変えずに、
サプリメントや施術で補おうとする。
けれど、
原因がそのままであれば、
大きな変化は起こりません。
ある方がこう言いました。
「先生、人間ドックはちゃんと受けてくださいね」
もちろん、それ自体は大切なことです。
ただ、
日々の生活が整っていない状態で
検査だけを繰り返しても、
本質的な解決にはつながらないこともあります。
だからこそ大切なのは、
情報に振り回されないこと。
他人に振り回されないこと。
そして、
本来のシンプルな状態に戻ることです。
こだわらず、
あっけらかんと、
無理をしすぎずに生きる。
その積み重ねが、
結果として身体を整えていきます。
治療は、その補助であって、中心ではありません。
このことを、
少しだけ心に留めておいていただけたらと思います。

