危機のあとに、何を設計するか。

ある外食企業が、不祥事に直面した。

その企業は、迷わなかった。

すぐに法的措置を取り、
再発防止の仕組みを導入し、
「二度と起きない」ことを可視化した。

その結果、客足は戻り、
翌年には過去最高の売上を記録したという。


一方で、
似たような問題に直面した別の企業もあった。

その会社は、

「法的措置を検討している」

と発表した。

しかし、その後に
明確な姿勢や構造改革は見えなかった。

結果として業績は悪化し、
経営権を失うことになった。


この二つの違いは、
どこにあったのだろう。

怒ったかどうかではない。
強く出たかどうかでもない。

違いは、ひとつ。

構造を変えたかどうか。


問題が起きたあと、

・責任を明確にする
・再発防止策を具体化する
・それを外に示す

ここまでやった企業は回復した。

「検討」で止まった企業は、沈んでいった。


これは企業の話のようでいて、
実は身体の話でもある。

不調が起きたとき、

・とりあえず様子を見る
・その場をしのぐ
・生活は変えない

それは、
“検討”の状態だ。


一時的に症状が引いたとしても、
構造は変わっていない。

だから、また起きる。

本当に変わる人は、

・問題を直視する
・曖昧にしない
・再発しない仕組みを作る

そうして、

治すことから
起きにくい設計へと移行していく。


企業も、身体も、
実はよく似ている。

危機そのものよりも、

危機のあとに何を設計したか。

そこで未来が分かれていく。


最後に。

病気は、突然起きるのではない。

それは、

“検討”で終わらせてきた時間の総和として
静かに現れてくる。

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