人類の歴史の多くは、
飢えとともにあったと言われている。
十分に食べられることのほうが、
むしろ例外だった時間のほうが長い。
そのためか、
身体は「飢え」に対してはよくできている。
食べられない状態になったとき、
ただ弱っていくのではなく、
維持しようとする仕組みが働く。
空腹になると、血糖値は下がる。
すると身体は、それを危機として捉える。
血糖を上げるために、
アドレナリンや、コルチゾールといった
ホルモンが分泌される。
その結果として現れるのが、
動悸
発汗
震え
イライラ感
落ち着かない感じや、
怒りっぽさ。
あるいは、
血管の収縮による頭痛。
こうした反応は、
異常というよりも、
生き延びるための反応。
身体は、
動ける状態を保とうとしている。
ただ、この仕組みは
本来「一時的な空腹」を前提としている。
現代のように、
食事の間隔が乱れたり、
血糖の上下が大きかったり、
慢性的なストレスが重なった状態では、
この反応が、
繰り返し起こることになる。
すると、
空腹そのものが負担になる。
食べ過ぎれば、負担になる。
食べなさすぎても、別の形で負担になる。
どちらかが正しい、というよりも、
どちらも偏れば、身体は反応する。
ここで考えたいのは、
どれくらい食べるか、ではなく、
どんな状態で、
食べているのか。
空腹を我慢しているのか。
無理に詰め込んでいるのか。
その背景にある、
リズムや習慣。
身体は常に、
その条件に対して反応している。
だから、
多く食べることでも、
極端に減らすことでもなく、
少し余白を残すような食べ方。
それが結果として、
安定につながることもある。
空腹は悪いものではない。
ただ、
どういう空腹なのか。
その質によって、
身体の反応は変わる。
無理にコントロールしようとするよりも、
まずは状態を知ること。
そのほうが、
自然に整っていくように感じている。

