「デトックス」という言葉は、
日常の中でもよく使われるようになった。
体に溜まったものを出す。
整える。リセットする。
けれど、
少しだけ立ち止まって考えてみる。
そもそも、
なぜデトックスが必要なのか。
デトックスとは、本来
「解毒(detoxification)」を意味する言葉で、
体内に入ったものを、
代謝し、排出していく過程のことを指している。
汗や、尿や、便。
身体は常に、
外へ出すという働きを持っている。
一般的には、
排便が大部分を占め、
次いで尿、
その他に汗や呼気などが続くと言われている。
つまり、
排出することそのものが、身体の基本機能。
ではなぜ、
あえて「デトックス」という言葉が必要になるのか。
現代の環境は、
以前と比べて変化している。
加工された食品。
添加物。
環境中の物質。
慢性的なストレス。
そうしたものが重なり、
身体に入ってくる情報量は増えている。
その結果として、
処理しきれない状態が生まれることがある。
ここで重要なのは、
「毒があるかどうか」ではなく、
処理と排出のバランスが取れているかどうか。
身体にはもともと、
解毒の仕組みが備わっている。
肝臓での代謝。
腎臓での濾過。
腸での排出。
これらが機能していれば、
ある程度のものは処理されていく。
ただ、その“許容量”を超えたとき、
内分泌のバランスが乱れたり、
代謝の流れが滞ったり、
エネルギーを作る働きに影響が出ることがある。
エネルギーがうまく作れなくなると、
回復力が落ちる。
結果として、
疲れやすさ。
冷え。
免疫の低下。
そうした形で、
状態として現れてくる。
ここで気をつけたいのは、
デトックスを「特別な方法」として扱わないこと。
何かを極端に取り入れたり、
一時的に強く排出しようとすることではなく、
そもそも排出できる状態にあるかどうか。
そこを見る必要がある。
内臓が働ける状態か。
材料は足りているか。
リズムは整っているか。
その上で、
きちんと出せるかどうか。
一番大きなデトックスは、排泄。
食べたものが、
きちんと流れていくこと。
その流れがあるかどうか。
そして、
体温もひとつの目安になる。
代謝が保たれている状態。
巡りが維持されている状態。
そうした条件が揃ってはじめて、
排出は機能する。
だから、
何か新しいことを足す前に、
いまの身体が、
どれだけ出せているのか。
そこに目を向ける。
デトックスとは、
特別な技術ではなく、
本来の働きが保たれている状態。
その結果として、
自然に起きているもの。
まずは、そこから。
整えるとは、
出せる状態をつくることでもある。

