花粉症に対する鍼灸

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花粉症に対する鍼灸

近年、以前にはあまり見られなかった病が増えてきました。
この時期になると、まず思い浮かぶのが花粉症ではないでしょうか。

花粉症は、スギやブタクサなどの花粉によって引き起こされるアレルギー反応です。
アレルギーとは、身体の免疫システムが誤作動を起こしている状態とも言えます。

では、その誤作動に対して、鍼灸治療は何ができるのでしょうか。
鍼灸は、この乱れた反応を本来の状態へ戻すことを得意としています。

花粉症が日本で確認されたのは、1960年代のはじめ。
一方、世界に目を向けると、イギリスでは20世紀初頭から報告されています。
つまり、工業化がいち早く進んだ国から花粉症は始まったのです。

日本でも、高度経済成長とともに花粉症に悩む方は急増しました。
また、アトピー性皮膚炎と同様に、この時代に始まった
生活様式や食生活の変化が、大きく影響していると考えられています。

現在の一般的な治療法は、抗アレルギー薬によって
免疫システムの働きを抑える方法です。

抗ヒスタミン薬は、免疫反応の中で放出される
ヒスタミンの働きを抑える薬ですが、
副作用として眠気が出ることが知られています。

症状が強い場合にはステロイド剤が使用されますが、
副作用の問題から、長期間の使用はできません。

こうした薬の副作用や使用期間を考えると、
鍼灸治療を併用するという選択は非常に理にかなっています。
実際、鍼灸を取り入れることで、
ステロイドを早期に減量・中止できるケースもあります。

それでも、花粉症だけを理由に鍼灸院を訪れる方は
まだ多くはありません。
その理由は、アレルギーに鍼灸が有効であることが
あまり知られていないから
でしょう。

では、鍼灸で何ができるのか。

鍼灸には「通経(つうけい)」という考え方があります。
これは、気血の流れを通すことを目的としたものです。

家庭でできるケアとしては、
以下のツボを刺激することで鼻通りを楽にすることができます。

  • 上星:頭部正中線上、前髪の生え際から1寸
  • 印堂:両眉頭を結んだ線の中点
  • 迎香:鼻翼外縁の中点、鼻唇溝中

これらのツボを、人差し指でやさしく刺激するだけでも
鼻づまりが和らぎます。

東洋医学の視点では、
春という季節性や、ストレスとの関係も重要な要素です。

一口に花粉症といっても、
くしゃみ、鼻水、鼻づまり、かゆみなど症状はさまざまで、
現れ方には個人差があります。

そのため、
「なぜくしゃみが出るのか」
「なぜ鼻が詰まるのか」
という点を丁寧に読み解き、
肝・脾・肺の働きを鍼灸で調整し、
全体のバランスを整えていきます。

その際には、
鼻水の色、舌苔の状態、脈状といった望診・切診だけでなく、
生活環境や日常習慣についても伺います。

こうして体質や病態を見極め、
一人ひとりに合ったツボと施術方法を選択していくのです。

生活の乱れを自然な状態へと整え、
自分の体を知ることで、
「花粉症」という病名だけに対する治療ではなく、
その人の本質に対するアプローチが可能になります。

早いうちに体を整えてみてはいかがでしょうか。

鍼灸治療は、
肩こりや腰痛だけのものではありません。

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