1年ぶりにAさんが来院しました。
リスフラン関節が腫れていて痛いと言います。
正直なところ、これは私の仕事ではありません。
そう考えたことを数分後に後悔しました。
「整形にいきましたか?」
どうやら行っていないようで、その理由を尋ねます。
「行っても効果がないから・・・」。
リスフラン関節の変形について調べ、思い当たることがあるか質問をします。
「長時間、立っていることは関係あるかな?」
Aさんが長時間立って何かをするという印象がないため、なぜなのか気になっていると、「主人が1月に脳卒中になったんです」と一言。
どうやらバスで施設へ行っているようで、その乗り継ぎや移動時間で足が疲れるとのこと。
関節の痛みを取ることばかりを優先していましたが、足の疲れをとることで足裏のアーチを回復させるべきだと反省しました。
日ごろはやらない足裏のマッサージをしながらこれまでの話をうかがいました。
その後の予約が入っていなかったこともあって、体を丁寧にほぐしながら、気が休まるように施術をおこないます。
自己満足だと分かっているけれど、この場所が役に立っていることが嬉しい。
そんなことを考えるのでした。
結局は人間がやっている仕事なんだ

