もし、自分の意識が本当に求めていることに気づくことができたなら。
きっと人は、より健やかな日常を送ることができるでしょう。
それでは、なぜ多くの人がそれに気づけないのでしょうか。
病から目をそむけているわけではありません。
見て見ぬふりをしているわけでもない。
しいて言うならば、
身体の声、心の声に気づいていないということ。
そして同時に、気づかぬふりをしてしまっているとも言えるかもしれません。
現代社会において、それはある意味、仕方のないことです。
忙しさ、責任、情報の多さの中で、自分の内側に意識を向ける余裕を失ってしまうからです。
けれど、その状態はそう長く続くものではありません。
身体は、必ずサインを出します。
鍼灸にできること
では、鍼灸にできることとは何でしょうか。
それは、
身体と心の声に気づく「きっかけ」を与えることだと、私は考えています。
ある頭痛に悩む患者さんの話
ある患者さんは、長年頭痛に悩まされていました。
検査をしても異常は見つからず、痛みが出れば鎮痛薬を飲む生活。
原因が分からないから、痛くなったら薬を飲む。
けれど、薬を飲めば胃を痛める。
胃を痛めるから胃薬を飲む。
そして、ふとこう思うのです。
「いつまで、飲み続ければいいのだろう……」
私が診断の代わりにしていること
私は医師ではありませんので、診断をすることはできません。
その代わりに、なぜ発症したのかを徹底的に見ていきます。
何がきっかけだったのか。
その前後で、身体や心にどんなサインが出ていなかったか。
時には幼少期にまで遡り、
家庭環境、育ってきた背景、現在の生活環境まで含めて考えることもあります。
そこまで行う理由
なぜ、そこまで掘り下げるのか。
それは、
同じ生き方、同じ思考、同じ行動をしている人は一人としていないからです。
私自身を基準に評価や判断をするのではなく、
目の前の人の「生き方そのもの」と向き合う。
それが、時に必要だと感じています。
気づきが起こる瞬間
ここまで深く掘り下げていくと、
多くの方が自然と、身体と心の声に気づき始めます。
「そういえば、あの頃から無理をしていた」
「本当は、ずっと我慢していた」
そんな言葉が、ふとこぼれるのです。
カウンセリングの時間を大切にする理由
私たちがカウンセリングの時間を多く取っている理由。
それは、身体の声に気づくためです。
その声に気づくことができたとき。
本来の力を取り戻した、
パワフルなあなたが、そこにいるはずです。

