何らかによる弊害に気づいていない

「商売の基本は相手が欲しいものを提供すること」。

しかし、その考えは自分に合いませんでした。

「商売の基本は相手が欲しいものを提供する」というのは企業の働き方であって、鍼灸院はそのような規模ではないわけです。

前回投稿した『時々、施術の話(28)|頸部痛』でも紹介しましたが、このような安易な考えというのは論理をどんどん空洞化してしまいます。

鍼灸は医療類似行為として鍼と灸をもちいて患者の不安や不調を解消させるものなのに、「駅から近い」「金額が安い」「施術が早い」ということを第一の条件にしてしまうと全てがコンビニのようになる気がするのです。

つまり、相手が求めるものに応えることが正しいでは誰でも良いということになります。

それでは誰がやっても同じ、似たような謳い文句が世の中に広まりますから、すべてが平たくなっていくと思うのです。

「〇〇治療をしてます」「美容鍼が売りです」「最新機器が揃っています」というのは、この業界をどんどん平たくしていますよね。

そして患者はその選択に困り、間違った解釈を生みます。

ある時、テレビに韓国アイドルが出ていたが顔の違いが分かりませんでした。

そして数名で構成される歌手をみると髪型、メイクなどで国籍がわかならないのです。

これが世界基準なのか、グローバル化というものなら聞こえは良いのですが、個性はどこへ行ったのでしょう。

相手が欲しいものを提供するは飽きられたら必要が無くなります。

飛鳥時代から続く鍼灸も同じことがいえると思うのです。

当たり前のことをしっかりと丁寧におこなう事ができないから奇をてらうのでしょうが、それではこれまで受け継がれてきたものが途絶えてしまいます。

オリンピックを観ていても思うことは、世界基準でなくとも日本人に合った方法があるということ。

海を渡ったところにある国々の考えや価値観に合わさず、日本人には日本人にあったものがあると思います。

日本人の感性というものをもっと信じて良いのではないでしょうか。

私は日本人にあった日本の鍼灸をおこなっています。

外国人であろうと、その人に合った最善の方法で施術をおこないます。

これが私のプライドであり、ぶれない部分です。

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