鍼灸療法の適応症と医学的根拠
鍼灸刺激が生み出す身体への医学的反応
中枢神経を介した全身への作用
鍼灸刺激は局所だけでなく、中枢神経系を介して遠隔部にも影響し、鎮痛作用・自律神経バランス調整・内分泌系調整・血流改善・免疫機能変化など全身に広く反応を起こします。
鍼灸刺激による生体反応は施術した部位だけでなく、中枢神経系の様々な部位を介して遠隔部にも反応が生じます。
その結果、鎮痛、自律神経系、内分泌系の調節による全身的な影響、血流の調節や免疫機能の変化などが生じ、症状や病態が改善します。
国際的に認められた鍼灸の適応症
世界保健機構(WHO)の見解
WHOは1979年に臨床経験に基づき、鍼治療が有効と考えられる43の疾患を発表しています
米国国立衛生研究所(NIH)による有効性の評価
・術後や薬物療法時の吐き気・嘔吐
・妊娠悪阻
・歯科術後の痛み
などで効果が認められています
補助療法として有用とされる疾患(NIH)
薬物中毒、脳卒中リハビリ、頭痛、月経痛、テニス肘、線維筋痛症、筋筋膜性疼痛、変形性関節症、腰痛、手根管症候群、喘息など
鍼灸の対象となる疾患(WHO 1979)
上気道疾患
急性副鼻腔炎、急性鼻炎、感冒、急性扁桃炎
呼吸器疾患
急性気管支炎、気管支喘息(小児・合併症なし)
眼疾患
急性結膜炎、中心性網膜炎、近視(小児)、白内障(合併症なし)
口腔疾患
歯痛、抜歯後痛、歯肉炎、急性・慢性咽頭炎
胃腸疾患
食道・噴門痙攣、しゃっくり、胃下垂、急性・慢性胃炎、胃酸過多症、十二指腸潰瘍(痛みの軽減)、腸炎、細菌性赤痢、便秘、下痢、麻痺性イレウス
神経・筋・骨疾患
頭痛、片頭痛、三叉神経痛、顔面神経麻痺(初期 3〜6ヶ月以内)、脳卒中後不全麻痺、末梢神経障害、メニエール病、夜尿症、肋間神経痛、頚腕症候群、五十肩、テニス肘、坐骨神経痛、腰痛、変形性関節症
当院で特に多いご相談(よくある症状)
痛み・しびれの症状
・腰痛
・肩こり
・首の痛み
・坐骨神経痛
・腰椎椎間板ヘルニア
・脊柱管狭窄症
・股関節痛
・膝関節痛
・顎関節症
自律神経・婦人科の症状
・自律神経症状
・耳鳴り、めまい
・生理痛
・不妊症
日常・スポーツによる不調
・緊張性頭痛
・片頭痛
・ゴルフなどスポーツによるメンテナンス
