西洋医学も東洋医学も、一緒に受けられたら

目次

西洋医学も東洋医学も、一緒に受けられたら

地域包括ケアを進めていく中で、
必ずと言っていいほど耳にする言葉があります。

「西洋医学も東洋医学も、一緒に受けられたらいいのに」

これは、患者さん側からも、
医療に関わる側からも聞かれる、率直な声です。


医師が鍼灸に興味を持つ瞬間

私が親しくさせていただいている医師の方々の中には、
診療に漢方を取り入れたことをきっかけに、
鍼灸に興味を持ち始めた方が少なくありません。

その様子を見ていると、
医学というものは
「西洋が良い」「東洋が劣る」
あるいはその逆でもなく、
ただ“医学”なのだと感じます。

だから私は、
絶対的な東洋思想に立っているわけではありません。

西洋医学の視点も、
東洋医学の視点も、
どちらも等しく重要なのです。


理想はどこにあるのか

では、これからの医療は
どうあることが理想なのでしょうか。

日頃から、
千葉県鍼灸マッサージ師会や
日本鍼灸マッサージ師会では
普及活動を行っています。

それでもなお、
鍼灸・マッサージを受診したことのある国民は約5%
という現実があります。

この数字は、
鍼灸の価値が低いことを示しているのでしょうか。
私は、そうは思いません。


歯科医とのやり取りから見えたこと

先日、その話題を
歯科医の患者さんにしたことがありました。

抜歯の前後における
鍼麻酔の有効性について説明すると、
とても興味を持たれ、
関連する書籍をお貸しすることになりました。

さらに、
抜歯後に皮内鍼を貼ることを提案しました。


一週間後の気づき

それから一週間後。

その歯科医の方は、
「鍼を使った場合と、使わなかった場合で、
腫れの引き方や回復のスピードに明らかな差がある」
と話してくれました。

この気づきは、
決して特別なことではありません。

けれど、
私たちはこれまで、
こうした提案や交流を、十分に行ってきたでしょうか。


なぜ、交わらなかったのか

本来、
痛みや苦しみを減らすという目的は同じはずです。

それでも交わらなかった理由は、
「西洋医学が素晴らしい」
「東洋医学が素晴らしい」
と、互いのフィールドに踏み込まなかったからでしょう。

しかし、
医療の主人公は、医療を受ける人です。

その当たり前の事実を、
忘れてしまうことがあるのは、
現場に立つ私たち自身なのかもしれません。


医学の進歩を左右するもの

医学の進歩を早めるのも、
遅らせるのも、
結局は「人」です。

試行錯誤を繰り返すこと。
たとえ遠回りに見えても、
その積み重ねは、必ず前進につながります。

鍼灸を受けるか、受けないか。
それだけでも、
身体の反応や回復の過程に違いは生まれます。


これからの選択として

時代は変わり続けています。
その中で、
新しいものを取り入れていくことは、
決して否定されるべきことではありません。

西洋医学と東洋医学を
対立させるのではなく、並べて考える

そんな医療の形を、
そろそろ本気で選んでもいいのではないでしょうか。

その選択が、
医療を受ける人にとって
より良い未来につながると、私は思っています。

この記事を書いた人

〒272-0133
千葉県市川市行徳駅前1-27-20 堀徳ビル301
営業日:月・火・水・金・土・日
営業時間:10時~19時(最終受付)

目次