1.足指点(足小指底部の第一横紋の中点)
5分の鍼で直刺捻転して針先が骨面に到達したら捻転角度を少し大きくする。
針の響きが下腹部に届くか発熱したような感覚がでれば良し。置鍼30分、10分毎に針を捻転する。
同穴は足の腎経の始点である、腎気を鼓舞し、有益腎固本の作用がある。
多くの患者は当日に排尿をコントロールできる。5~10回で良くなる。
2.太谿
左右取穴、1.5寸の鍼で捻転しながら直刺1寸、更に同穴の上3寸に捻転直刺得気後、鍼を皮膚まで引き上げて三陰交の方向へ45度の角度で斜刺、置鍼30分。針の響きが腎経に沿って上行して大腿内側から下腹部へ行く。1回の治療で効果がある。
3.三陰交
左右取穴、1寸の鍼で直刺してから3~5秒動かさずそのままにする。更に捻転雀沢を9回繰り返す。中程度の刺激、置鍼しない。毎日1回、5回で終了。多くは1回で有効となる。効果のない者には5回行う。
4.腕踝針
内踝最高点から上に3寸、踵腱の内縁、これを下1と称する。皮膚表面に対して30度の角度で浅く1.2寸程度刺鍼、痛さなどを感じないこと、鍼は皮膚表面に貼り付けるようになる。置鍼20~30分。
同点は足少陰腎経と足太陰脾経を調整できる。補腎益脾、固縮小便の作用があり、膀胱の作用を抑制する。
注記)腕踝針は第二軍医大学付属病院長海医院の張心曙教授が1966~1975年にかけて臨床実践で検証された皮下針の治療方法である。
上海科学技術出版社、2017年出版の書籍がある。

