今日は産婦人科に勤務する職員さんへの鍼灸体験会にいっていきます。
そのため朝7時にこの記事を書いています。
さて、先日の講義で「鍼灸はいつ受けるべきか?」という質問を受けることを想定して答えを用意していました。
それは帯津三敬病院の帯津先生の考えを引用したものなのですが、「気の正体はわからないが、いずれにしろエントロピーを減少させる何かである」という言葉で、その言葉が印象的でずっと考えていました。
エントロピーとは熱力学の用語で「乱雑さ」や「無秩序さ」を意味します。
気はこれらの乱雑さや無秩序を減少させるもの。
つまり鍼灸はこの無秩序な状態に対して鍼を用いて元に戻すわけです。
その時に何をどのように、何がどのようになっているのか。
それは恒常性維持機能(ホメオスタシス)や生体防御、再生機能といった自然治癒力を利用するのです。
みなさんが口にする「自然治癒力」とはこの部分をさします。
しかし、ストレスがかかるとこの自然治癒力が発揮できなくなってしまい、身体のなか(細胞)では無秩序な方へと変化が生じ始めます。
それを回復させるものが鍼灸であり、帯津先生は気という考えをもちいています。
日常では森林浴であったり、海水浴などがありますが、こうして自然治癒力を発揮させる、良い状態を維持するには病気になってから鍼灸をするのでは遅く、健康な時にも身体を整えておくことが大切です。
例えばマグカップにコーヒーを入れてスプーンで何度もかき混ぜてからクリームを注ぎます。
するとクリームはその速度に合わせてコーヒーに混ざっていく。
しかし、ゆっくり回してからクリームを注ぐとゆっくり混ざり合っていく。
完全に混ざり合った状態は元に戻ることはありませんが、軽く回した状態ではコーヒーとクリームは分かれていますよね。
時間を遡ることはできませんが、病気はこの混ざり合った時であり、病気でない時というのはこの混ざり合いきっていない時をさしています。
ですから早くに手を加えた方がよいわけです。
そして手を加え続けた方が良い。
「鍼灸はいつ受けるべきか?」という問いの答えは、身体が偏っていない時に偏りのない状態を作るということです。
そのため、病気でなくても受けて良いですし、病気になってからでは時間がかかってしまいます。
身体は秩序を守り元の状態へ戻ろうとしますが、無秩序の状態になってしまってからでは元に戻るのは難しい。
ですから日ごろから定期的に身体のケアをするということを大切にしてください。
産婦人科での講義を終えて②
