こんにちは。
先日、Xの投稿を見ていたら「鍼灸にいってから発熱しているのですが、これは瞑眩(めんげん)ですか?」という質問がありました。
このようなことは少なからずあります。
私もこれまでに何度かありました。
この反応が生じる理由は以下の4点。
(1)瞑眩(めんげん)
鍼灸をおこなったことで身体の内部が変化し、一時的に体温が上がる。
これは脳が休息を求めているサインです。
(2)刺激が強かった
鍼灸をはじめて受けた場合、体調が弱っているとき。
初めて受けた場合には「恐怖心」というものも影響するでしょう。
また脳が新しい情報を処理をしきれないということも関係すると思います。
体調が弱っている時は身体が負荷を感じ取って熱を出すことがあります。
(3)感染
これは非常に稀ですが細菌感染による発熱が起こる可能性があります。
この場合には高熱を出し、鍼をした部分が赤く腫れたり、痛みが生じます。
数日経っても改善しない場合には医療機関を受診しましょう。
(4)元の体調の変化や偶然の発熱
風邪やウイルス感染など、鍼とは無関係の体調変化がたまたま重なることがあります。
これらをまとめると、微熱で半日以内に下がったのであれば問題はありません。
水分を取って安静にしましょう。※自然に下がることが多いです。
38℃以上の発熱、悪寒、関節痛がある場合には、風邪や感染症を疑い、医療機関を検討してください。
鍼を打った部位が赤く腫れて熱をもつ場合には、局所感染の疑いがありますから早めに病院へ。
持続的は発熱(2日以上)では、鍼灸以外の原因を含めて医師の診察を受けて下さい。
身体は小さな変化も大きな情報としてとらえます。
例えば、ささくれであっても患部に熱を持ちますよし、トゲが刺さば異物侵入や組織損傷として生理学的・免疫学的な防衛反応が直ちに起こります。
それを脳は危険と認識して反応を起こすのですが、その部位にヒスタミンなどの物質が放出されて血管を拡張、白血球を呼び寄せます。また痛みや熱感を増幅させ、痛み信号を脊髄へ伝えます。
そうすると痛み、赤み、腫れ、熱感などの代表的な炎症症状が発生します。
そうして身体は異物排除を目的に免疫系が働き、異物や最近を貪食。活性酸素を出して攻撃することで局所的に組織損傷を起こします。
こういった流れにより発熱や全身の免疫反応が起こるのですが、これを鍼で説明すると皮膚に小さな傷をつけることで身体は修復するための(自然治癒力)スイッチが入ります。
それによって微小な損傷が血流を促進して、炎症をしずめることで筋肉が緩むのですが、この刺激量が多い場合、過度に反応した場合に発熱を生む可能性はあります。
施術で使用する鍼は無菌の医療用ステンレスであり、すべて使い捨てが一般的です。
そのため感染のリスクは極めて低いと思います。
ただし、体調による免疫力の低下、自律神経の乱れによる反応、恐怖心、身体の過剰な反応といったものがあると発熱するリスクはあります。
ですから初回時の施術は刺激量を少なくして良いと思います。
それがマッサージや整体であっても同様のことが言えますから、少ない刺激をコンスタントに取り入れることをおすすめします。