ある人は子供に本の味がどんな味かを教えるらしい。
もちろん本に味はありません。
しかし、「甘い、蜜の味がする」と。
何の話かと言うと、本を読み学ぶことは苦痛なのではなく、学ぶという事は喜びであると教えるのです。
なぜ鍼が怖いのかと言えば、子供は生まれた時に鍼と言う存在を知りませんから、そのことが怖いということを大人が教えるという事になります。
「チックン我慢できたねぇ」「痛くなかった?」「我慢して偉いね」。
大人のこういった言葉がまっさらな子供に恐怖を植え付けます。
先日、『負の連鎖を断つということ』で、子供の頃に親から受けた身体的・心理的なダメージは次の代へと継がれていくという事を紹介しましたが、言葉や意識づけというものの影響は本当に大きいということを認識する必要があるでしょう。
患者さんをみていると自分を架している人がいますが、なぜ力を抜けないのか、休まないのかと疑問を抱くのですが、それは幼少期からの養育環境が関係しています。
過剰な期待、否定的な言葉などにより「自分には価値がない」という意識が作られるために、喜ばれるまで、評価されるまで頑張ることを正当化するのです。
以前、NHK『ドキュメント 72hours』でリラクゼーションサロンの回が放送されていましたが、そこで登場するセラピストが過去に欝になったことがあったと紹介されていました。
そのセラピストは顧客の情報をメモ帳にびっしりと書き込んでおり、一生懸命さが画面越しに伝わってきたものの、過去の欝の経験を聞いた時に自分の価値や評価されるための行動であることに気づいたのです。
つまり自己罰的傾向として身体を壊すような働き方であったり、過剰な自己犠牲を選択してしまうのだと思います。
また、中には体調が悪いことで安心感を得る方もいます。
人は生まれながらにそれらを選択しているということはなく(傷つくことを望んでいるわけではない)、過去の体験で擦り込まれた価値観や感情処理によって結果的に自分を傷つける道を選んでしまうのです。
では、その行動からどのように抜け出すか。
それは行動と感情のパターンを知ることです。
そして自分に問うのです。
そのことが「私は〇〇すべき」「〇〇をしないと認められない」「〇〇をしないと評価されない」ということが思い込みであることに気づくべきです。
例えば、そんな時には外に出て考えたり、冷静になる時間を設けてみます。
その際のポイントは「完全にやめる」「絶対にやらない」ということではなく、何かに置き換えて考えてみるのです。
それができたら小さい変化であっても褒めてあげましょう。
そして好きなことを見つけて、これまでの破壊的な行動から移行していくのです。
ゆっくり、時間をかけながらその行動パターンを定着していけばよくて、無理に急がなくて大丈夫。
あなたが幼い頃にインプットした情報は誤りであって、あなた自身が誤りなのではないのだから、それを書き換えればよいだけです。
その方法はゆっくりと自分のことを知ること。
鍼や灸やマッサージは、その意識によって生じた身体の硬さを解放して心を弛めることですが、その持続時間は長いくはありませんから、自分で自分を意識的に弛めることを大事にしてみてください。
それができたら日々の暮らしが少しずつ変わりますよ。
自分を傷つける生き方をなぜ選択するのだろう
