続・鍼灸マッサージ師が生き残るには

先日、『行徳新聞』で「健康寿命日本一のまち」へという医療特集が組まれていました。

市川市は令和4年からこのスローガンを掲げており4つの取り組みをおこなっているそうです。

1つは「知ろう」、2つ目は「参加しよう」、3つ目は「予防しよう」、4つ目は「相談しよう」。

これらは、以前ご紹介させていただいたことにも書いていたのですが、鍼灸マッサージ師が出来ることであり、鍼灸院がある地域のコミュニティに参加して、無料マッサージ、お灸教室といった会をも開催することで提供する側として全てが可能ですよね。

実際に2011年に新宿戸山ハイツでは暮らしの保健室を開設されており、「相談窓口」「市民と学びの場」「安心できる場」「交流の場」「連携の場」「育成の場」として、未来型地域再生としての機能を果たしており、今日まで継続して地域に親しまれています。

これまで鍼灸院の経営は患者さんを待っていても一定数の来院がありましたが、令和6年の高齢化率は65歳以上の人口割合は「29.1%」、約3人に1人が高齢者であることを考えると、限界集落化した巨大団地や独居などが多く存在するだけではなく、外出困難な方が必ずいるため出向くことも必要ではないでしょうか?

そこで鍼灸マッサージ師が「待つ」から「行く」に変わることは社会資源としての価値を高める機会になると思うのです。

今後の社会で鍼灸が残るには東洋医学に興味がある人にだけ教えるのではなく、「参加して」「話しを聞いて」「予防について話す」「気にかける」という普段やっていることを内から外でやるというシフトが必要ではないでしょうか。

その理由としては、旧知の医師からの回答(1)~(6)で確認できます。

病鍼連携は大きくではなく小さく根付かせていく。

そのためには外に出ていくことだと思います。

(1)病院の方針(中規模・大規模の場合)
(2)責任の所在(文書で依頼すると病院に全ての責任がかかる)
(3)保険の問題(整形外科は親和性が高いが集患において利益相反する)
(4)鍼灸マッサージの保険点数が低い
(5)看護師の理解を得られない
(6)患者の自己負担(自己負担が大きいため気軽に紹介しがたい)

そして、東洋医学に興味を持っている医師や看護師と出会い知ってもらう。

東洋医学はとても面白い。

これを未来に残すための行動は搾取的に荒らし枯らすことではなく、整備して耕して種を蒔いくといった行動だと思います。

これまで東京医療専門学校のゼミや整骨院で講義を担当させていただく機会がありましたが、8月には病院で鍼灸についての研修会を担当させていただけることになりました。

この機会を活かして鍼灸が皆さんに認知してもらえるように頑張りたいと思います。

この記事を書いた人

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