私が考える鍼灸の形①

私が考えている3つのこと。
現代医学の論理的で理性的思考(Science)
伝承医学の経験的思考(Craft)
鍼灸師の感性的思考(Art)

私は基本的に【気】【経絡】【経穴】という概念が鍼灸の全てだと考えていません。

しかし、現代医学による見えるものが正しいという考えはありません。

つまり見えるから信じるのではなく、見えないものだから信じないというわけではなく、全体をみることを大切にしています。

気は確かにある。

それは生体における電気現象のようなものなのだと思います。

この部分は理数系出身ではないので曖昧な解釈になりますが、細胞における原子、電子、原子核との関係が深いことはよくわかります。

ただし、これは科学的にわかる範囲です。

この先の不規則な動きに関しては、気の働きとして表現できるのでしょう。

つまり、あるけれど分からない。

その先の分からないことを伝承医学においては、仮説として「こうであるようだ」という考察を与えるわけです。

実際には不確かだけれどどうやら良くなる。

例えば子午流注において心の時間帯が正午になるわけですが、心臓の外科手術の成功例は正午に多い。

そのこと(医学という科学)がようやく何となくわかってきたわけで、東洋医学においては何千年も前から言われていたわけです。

だから正しい。

私はそういった視点はもっておらず、であるから有意水準を満たしているだろうと考えます。

なぜ確証ではなく仮説かというと、それによる思い込みがこれまで問題を大きくしているからです。

つまり個体差や環境因子が加わることを前提に仮説を立てないと思い込みでしかないのです。

動物を構成するものは物質(筋骨格)だけではなく、精神(心)も深く関わります。

そして誤解を恐れずに言えば霊魂というものもあるでしょう。

この部分は専門外なので知識が皆無ですが、20年診てきて思うことは少なからず影響を受けている方はいます。

日本だけではなく、世界にはさまざまな鍼灸師がいるため、すべてを気で表現する鍼灸師もいます。

カルト的な影響力をもつ鍼灸師もいます。

ただ、私が思うことは鍼灸は素晴らしい。

ただし、数千年前から経験医学として答えは出ているのです。

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