時間を越える仕事

先日、

千葉県立美術館
で開催されていた民藝展を観に行ってきました。

 

その中で、

丹波布を織る
蘆田みち子
さんの言葉が印象に残りました。

 

 

「布は、作った人が亡くなっても残ります」

 

 

その一文を読んだとき、

 

中島みゆき
の『糸』の一節が頭に浮かびました。

 

 

縦の糸と横の糸が織りなす布は、

 

いつか誰かを
暖めるかもしれない。

 

 

さらに思い出したのは、

 

Mr.Children
の『彩り』に寄せられていた、

 

あるコメントでした。

 

 

保護司として活動している方の言葉です。

 

 

無給で、

 

危険と隣り合わせの中、

 

誰かの更生のために関わり続けている。

 

 

報われないと感じる日もある。

 

 

それでも、

 

一人でも社会に戻り、

 

幸せになってくれたらと願っている。

 

 

そして、

 

「誰かの笑顔につながると信じて続けている」

と書かれていました。

 

 

その言葉に触れたとき、

 

自分のしていることもまた、

 

すぐに結果が出るものではないのだと、

 

あらためて感じました。

 

 

けれど、

 

今していることが、

 

巡り巡って、

 

いつか誰かの役に立つかもしれない。

 

 

そう思えたのです。

 

 

人の仕事は、

 

その場で完結するものばかりではありません。

 

 

見えないところで、

 

時間を越えて、

 

誰かに届くこともある。

 

 

布が残るように、

 

言葉が残るように、

 

行いもまた、

 

どこかに残っていくのだと思います。

 

 

いつか、

 

誰かを暖めるかもしれない。

 

 

そう思うからこそ、

 

動き続けるしかない。

 

 

自分がいなくなった後も、

 

鍼灸やマッサージという営みが、

 

誰かの支えになる。

 

 

そのことを、

 

少しでも知ってもらえたなら、

 

それだけで十分なのかもしれません。

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