失語症の女性の声
一昨日は越谷まで往診へ行ってきました。
Aさんは右の乳がんと右片麻痺を患っています。
そんなAさんが左手で右頬を触りながら娘さんに何かを訴えていました。
娘さんが「歯が痛いの?」と問うと首を横に振ります。
でもとても辛そうなわけではないものの、右奥歯が気になるようです。
もしかしたら季節的なものかもしれません。
このような時にどういった施術をおこなうか分かりますか?
鍼灸を怖がる方は必ず原因がある場所に刺すと思いますよね。
実際には左腕(手三里)に鍼を刺したのですが、これは右上肢を保持するために左上腕二頭筋が緊張していたためです。
このような関連する部位、ツボの性質を考えて炎症を引かせることを意識して刺鍼をおこないました。
目的の1つは鍼の作用である患部誘導作用(遠隔部に刺鍼施灸して、その部の血管に影響を及ぼし充血を起こすことで、患部の血量を調節する)を用いること。そして穴性を利用してのものです。
手三里(一名手三里、鬼邪)
【穴性】祛風通絡、和胃利腸
【主治】各家載述:牙痛,頗頷腫,肩膊痛,肘擊不伸,手臂頑麻,中風口喎,半身不遂,霍亂,遺矢,瘰癧,腸腹時寒,腰背痛,五勞盧乏,四肢羸瘦,失音
【操作】(角度)直刺,從上向下。(深度)一~二寸。(灸量)灸三~七壯;溫灸五~二〇分鐘。
【應用】①本穴為大腸經重要穴位,由於大腸經多氣多血,卻通過與肺主皮膚之表裏關係,因此收瘡消腫作用極強,常用於灸治疗瘡艦飾有卓效。②本穴由於經絡循行作用,歷代均推爲治肩背痛(通玄指要賦)臂痛(勝玉歌)之要穴。③本穴亦可治腰背連臍痛(席弘賦)及肩連臍痛(難病穴法歌)。④本穴配合養老、合谷爲灸治疗癮要穴。配合天井爲治療瘰癧要穴。⑤本穴配太溪治療耳痛有卓效(耳痛與腎及大腸之氣逆有關),亦常用治耳下腺炎。⑥本穴與曲池倒馬配穴,加針迎香爲引,治療各類鼻炎均有卓效。⑦董師景昌之火腑海穴即此穴,常用為補益要穴,可治貧血、頭昏、眼花、腿皮、疲勞過度等。功效與足三里相近。⑧本穴治肩臂痛、上肢麻痺,配肩、曲池、外關、合谷效果尤佳。⑨本穴亦常配合他穴治療中風偏廳,顏面神經麻痺等。⑩本穴配少海,可治手痺頑麻(百證賦),配足三里治食癖氣塊(席弘賦)。
【文訣選粹】※席弘賦:腰背痛連臍不休,手中三里便須求,下針麻重即須。(又)手足上下針三里,食癖氣塊憑此取。※百證賦:兩臂頑穌,少海就傍於三里。※通玄賦:肩背通治三里宜。※勝玉歌;臂痛背疼針三里。※ 難病穴法歌:頭風目眩項捩強,申脈金門手三里。(又)手三里治肩連勝。(又)手三里治舌風舞。針灸眞髓:治癒庁症等,也治內科的腫瘍,每天灸二三十壯至百壯。將化讀時,可促其化膿,加速療效。未化濃時,可以消腫治癒。※醫宗金鑑:三里、三間並二間,主治牙疼食物難,兼治偏風眼目疾針灸三穴莫教偏。
施術を終えた翌日。
Aさんの娘さんからLINEが届きました。
「施術後に歯茎から出血が止まり喜んでいます」。
どうやら、お母さんは歯茎から血が出ていることが気になっているとのことでした。
お母さんの喜んでいることを想像すると嬉しい限りです。
役に立てて良かったと思う習慣です。