常時見かける病気の鍼灸治療|中風後遺症

1.下肢穴(腓骨頭の上方2.5寸、大腿二頭筋腱の上縁)左上肢障害の場合右下肢穴を取穴。
上肢穴(前腕尺側内縁の中点から少し上に5分のところ)左下肢の障害の場合は右の上肢穴を取穴する。
実証には瀉法を、虚証には補法を。針の響きの強弱が治療効果を左右する。

2.舌針(言語障害、呑み込み困難)
舌の裏側を暴露して、そこへ3寸の鍼で患側の舌根に向けて刺鍼する。強刺激をして、患者がアーと言った時に抜針する。
次に三棱針で舌面の表面の左右点を刺絡すること。できる限り舌を吸って血を出させること。
この方法は呑み込み困難、失語に適用する。軽い者は一回で良くなる。

3.腕骨(手の拘縮に適用)
1.5寸の鍼で骨の隙間に刺鍼0.5~0.8寸、捻転補瀉法、平補平瀉を行い、置鍼30分、10分毎に針を操作する。
同穴は手指の拘縮の特効穴である。拘縮した手が瞬時に開ける。

4.三陰交(足の内反の治療)
患側を取穴、2寸の鍼で豊隆穴に向けて刺鍼、得気したら針を皮膚まで上げて下に向けて斜刺1~1.5寸、拇指を前後に捻転して、鍼の感じが下に伝わること。内反した足が瞬間に外反する。置鍼30分。
同穴は肝腎脾の三経の気を調整する。平肝息風、健脾益腎、補腎滋陰、醒脳の作用がある。大脳生理機能が回復を図ることができる。研究では同穴は脳の血液循環、脳血管の弾性を改善する、下肢の血管を拡張し、肌肉を緩めることができる。

5.廉泉(言語障害)
患者を仰向けにする、下顎を少し上に向ける、3寸の鍼で舌根に向けて直刺で2寸程度、快速で雀沢捻転瀉法で強刺激をする。その後、鍼を皮膚まで上げて、左右の舌根に向けて雀沢瀉法をする、舌根部に腫れぼったい感じがでたら抜針する。

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