1.虎辺穴(合谷と三間の中間点)
2寸の鍼で捻転しながら直刺0.5~1寸、連続で捻転すること2~3分間、置鍼3分。軽度の不眠症なら毎日1回、7日継続を1クールとすることで良くなる。同穴は奇穴である。清熱、鎮静、安神の作用がある。頑固な不眠症に効果がある。臨床では精神分裂症に使用されている。
2.三陰交
左右取穴、同穴に埋針をする、テープで固定する。頑固な不眠症に効果あり。3~5日間埋針をすること。
或いは、左右取穴、直刺で2寸程度中等刺激、平補平瀉の手法、置鍼30分間。5分毎に針を操作する。或いは睡眠前に同穴へ棒灸で20分施灸する。
3.大陵
2寸の鍼で外関穴に向けて斜刺、置鍼5~15分、5分毎に針を雀沢捻転する。毎日1回、7日を1クールとする。2~3クールで改善する。同穴は心包経の原穴である。気血調和、寧心安神、寛胸和胃の作用がある。
4.照海、申脈
左右取穴、直刺1寸程度、照海は補法で刺鍼、申脈は瀉法で刺鍼する。置鍼30~40分、置鍼中に針の操作を行うこと2回。
照海穴は八脈交会穴の一つである。陰蹻脈に通じる。申脈も同じく八脈交会穴の一つであり陽蹻脈に通じる。二穴で陰陽相応する。
5.涌泉
毎晩床に入る前に棒灸で左右の同穴を施灸すること15~20分間。
同穴は足少陽腎経の井穴である。施灸することで、滋陰降火、寧心安神の作用がある。

