子供のころに「悪いことをしたらお灸をする」というセリフを聞いた事はありますか?
私の親世代は言われていたそうですが、いまはあまり聞くことがありませんよね。
私が子供の頃。
夏休みに祖父母の家に泊まりに行った時のこと。
居間に風呂上がりの祖父が一人で涼んでいた時にちらっと見えた皮膚の色が抜け落ちた丸い痕。
いまではそれが火傷によるケロイドということを理解しているのですが、あの時は衝撃的でした。
なぜこのような痕があるのだろうと疑問を抱きました。
聞くところによると、畑仕事をして疲れたら灸をしたとのこと。
鍼灸師になった後に施術をしてあげるというと、小さなお灸では物足りないから大きなお灸をして欲しいとお願いされたことが何度もありました。
昔は医療が身近ではなかったため、民間医療として灸があったのだと思いますが、そのやり方が出鱈目であったかというと実際のところは違います。
これは有痕灸(打膿灸)という治療法の1つで、化膿させることで生命力を湧きあがらせることを目的におこなうものです。
ただし、皮膚に灸痕が残るまで熱を入れてしまうと、かえって生命力を使ってしまうため安易にそのような方法は選択しません。
祖父が農作業をしていた頃、気力体力共に満ちていた時だからこそできたのだと思います。
ですから鍼灸院で灸痕が残る施術をおこなうことはありませんからご安心ください。
具体的には、米粒の大きさ、その半分くらいの大きさの艾を捻って火を入れますから、熱いわけもなく温かい感覚を得られると思います。
お灸をすると痕が残るというのは、有痕灸や無痕灸によっても違いますから、お灸というだけで怖がる必要はありませんよ。