「鍼灸は効かない」と判断するにはまだ早い

鍼灸を受けて効果があるかを判断する材料について。

それは鍼灸師の技量は必要です。

しかし実際には患者さんの体の働きが大きく影響します。

その理由は、養老孟司氏のベストセラー『バカの壁|養老孟司|新潮社』で紹介さてていました。

〈アウトプットができないとインプットはできない〉

一般的にインプット(入力)があって、インターフェース(境界面)があって、アウトプット(出力)があると認識されているのですが、そのほとんどはインプット出来ていません。

考えてみればアラビア語をしゃべれない人はアラビア語を聞いてもわからないという当たり前のことなのですが、多くの人が入力さえすれば出力もできると考えてしまいます。

例えば、【効果】という部分をアウトプットとして考えてみると、日ごろからその回路が作られていない、習慣化されていなければインプット、インターフェース、アウトプットは上手くいきません。

なぜ鍼灸を受け続けている人が施術効果が早いのか。

それは情報処理(理解・整理・加工・再構築)がスムーズだからです。

しかし「手術を受けたことがある」「自律神経失調症になったことがある」「加齢」といったものは、これらの弊害にもなります。

例えば、創痕があったとしたらどうでしょう。

患部の前後、左右の神経伝達がスムーズであるとは言い切れません。

そういったことがあっての変化ですから、一度の鍼灸で判断するということは難しいのです。

正しくは〈アウトプットできていない〉。

これが答えです。

そのためには小さな変化でも反応できる健康な体であることがとても大切だと思います。

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