最近、暇を見つけてはコーラレシピを探しています。
コーラが好きだからという理由からスタートしたわけではなく、患者さんにプレゼントするために始めたことなのに、いつの間にか探求心に火が付いてしまいました。
もともとは本屋さんで押上にある『スパイスカフェ』の本を手にしてカレーを作りはじめたのがきっかけでした。
さらに作ってみたいと興味をもったのは要町にある『かえる食堂』のカレーを食べてからということで、スパイスに夢中になってから15年は経過します。
なぜ、鍼灸院のブログでスパイスやカレーについての話をしているのか。
偶然、『伊良コーラ』の小林さんの動画(自然と、人と。)を見つけて視聴していたのですが、日ごろ思っていることを話していたので紹介したくなってしまいました。
コーラはいまから150年前にアメリカ・アトランタで薬剤師が開発して誕生します。
当初は二日酔いに良いと言われており、薬として使われていたそうです。
しかし、それは西洋薬のような考えではなくどちらかというと漢方のようなものだったわけです。
その理由は開発者が漢方を学んでいたからであって、いろいろなスパイスや材料を合わせて作っていると。
なのでコーラには漢方の良さが多分に含まれているそうです。
ここがポイントなのですが、西洋の文化は一神教であったり、単一原料で作られるものが多い。
コーヒーやチョコレートがそうですよね。
西洋にはそういった世界観があるというのです。
しかし、日本は八百万の神といわれるように色々な神様がいて色々に調和している。
東洋人はそういった自然観をもっていて、日本人は「和を以て貴しとなす」という考えをもって暮らしてきました。
私は鍼灸をやっていて、「気を補うから元気になる」「瀉血をしたら病気が治る」という考えに至らないのは、身体の中の何かを動かせば変化するほど生命体は簡単なものではないと考えているからです。
ただ、ここに矛盾が生じるのですが生命体はとても単純ではあるということ。
けれど「A型だから〇〇」「B型だから〇〇」というようなことはなく、「肝血虚だから〇〇」というのは定説であって、世の中はとても不確かで曖昧なものです。
Aさんが刺した鍼、Bさんが刺した鍼では効果が変わってくる。
それは鍼というもの自体は同じものであるのに、人間が介入すると変化が生じてしまうわけです。
私が料理を作る理由は、その時の体調や感覚によって出来上がるものが一定ではないことが興味深いからなのですが、施術はそれではダメなわけで一定にする必要があります。
それを「〇〇をすればこうなる」と考えるようになってしまうと、思うようにならなかった時に誤差が生じますから、日ごろから一定条件になれることなく変化に対応することに慣れさせておく方が施術者としては大切だと思うのです。
そして目の前の人が日本人であろうと、外国人であろうとも、動物であろうとも、「私と相手」という形ではなく、一体感をえるように施術はおこないます。
料理でいうとバランスというのでしょうか。
私は調和しながら、患者の心身が調和するように施術をおこないます。
ですから特別なことはしません。
東洋人、日本人として、和を以て貴しとなすことを大切にしています。